reading for life

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I cannot live without books.

火花/又吉直樹

火花 (文春文庫)

 

又吉さんの『火花』読みました。

ドラマ等も(林遣都くんらが主演だったのは知ってたけど)観てなかったし、

そもそもほとんどテレビを、特にお笑い番組は観ない僕なので又吉さん自身にも興味がありませんでした。

タイトルも表紙も地味だし。

とっつきにくい作品だなという印象でした。

 

けど随分話題になっている作品じゃないですか。

Amazonのレビューも1400を超えていて。

せっかくだし読むかー、と購入してみました。

 

読み始めた時には「堅そうな作品だな」という印象でした。

難しい言葉をよう知っているんですよ又吉さん。

ただ我慢して読んでいくと結構読みやすいもんです。

わりと淡々と物語は進んでいきます。

又吉さんって純文学をよく読んでいるんかなと思っているんですが、それが作品にも現れている感じがします。

 

結局、泣かされました。

最後の漫才のシーンでは本当にティッシュをぐしょぐしょにして読んでいました。

主人公の徳永くんや神谷さんは芸人で、お笑い界で奮闘していく物語なんですけど、

本当に最後は泣きました。

 

僕自身も役者の世界を志してみたり、今でも定職につかないでフラフラしていたり、まあちゃんと仕事に就こうとしてるとこなんですけど、

また僕にもすっごい仲良くしてたお笑い芸人の人がいたんですけど、先日辞めてしまったところで。

彼も今までに熱く「お笑いとは」という話をよく話していたのでそういう姿と重なりましたね。

何年も何年も費やして、夢を追ってきて、それでも思うようにいかないんですよね。

 

一節を引用します。

 

僕達はきちんと恐怖を感じていた。親が年を重ねることを、恋人が年を重ねることを、全てが間に合わなくなることを、心底恐れていた。

 

本当にそうなんです。

夢を追うということはこの「間に合わなくなる」という事態とどう折り合いをつけていくかってことなんです。

葛藤しているんです、いつも。

怖いんです。

 

良い小説でした。

神谷さんが真樹さんのところから出ていくときの彼女の寄り目&舌出しのシーンも好きです。

変顔をして送り出していく切なさがものすごいですね。

最後の漫才のシーンもそうですが切ないシーンに絶妙にふざけた要素を組み込んで、それが一層の切なさになりますよね。

又吉さんのすごいところやと思います。

 

新作で『劇場』という作品も出ていますね。

 

劇場

劇場

 

 

今度は恋愛小説なんですかね。

読んでみたいところですが、単行本だと高いっすからね(^◇^;)

うーん、悩みます。

 

『火花』は機会があったらドラマも観てみたくなりました。

ああ、11月には映画化もされるんですね。(菅田将暉くん、桐谷健太さん主演)

鬼ちゃんと浦ちゃん。

おあ!木村文乃さんも!!!!これは観るしかない!!!!

 

hibana-movie.com

 

監督は板尾さんですか。

なるほどですね。

 

 

文庫版の巻末には「芥川龍之介への手紙」という芥川賞受賞記念エッセイも載せられています。

なるほど、「火花」ってそういう捉え方(意味合い)で書かれていたんですね。

最後まで楽しめる一冊でした。

 

おもろかったです(つきなみ)。

 

 

火花 (文春文庫)

火花 (文春文庫)